[お酒の紹介]
2022年06月25日
【シャトー・マルゴー】ワインの女王と称される偉大な最高級ワイン
シャトー・マルゴーの概要
シャトー・マルゴーは、フランスが世界に誇る銘醸地の1つであるボルドーの中でもトップに君臨しているシャトーです。
最高ランクの第1級に格付けされている5大シャトーの中でも最も女性的なワインと評されていて、「ワインの女王」と呼ばれています。
日本でも最も知名度が高く人気があるワインの一つで、非常にエレガンスな味わいが特徴です。しなやかなタンニンと華やかで芳醇な香りが絶妙なバランスを生み出しています。
シャトー・マルゴーの歴史
シャトー・マルゴーの起源は12世紀まで遡ることができますが、もともとは農地だった場所でワインの生産がはじめられたのは16世紀の終わり頃からです。
その後は所有者の変換を繰り返しながら畑を拡大し、徐々に高級ワインを生み出す基盤を築いていきました。しかし、世界的な不況やブドウの病害などもあって、1960〜1970年代にはマルゴーも低迷し、しばらく影を潜めていましたが、
その状況を打破したのがギリシャ人の実業家であるアンドレ・メンツェロプーロス氏です。メンツェロプーロス氏はシャトーを買収し改革に乗り出しました。
ボルドー大学の伝説の醸造学者であるエミール・ペイノー氏の協力を得て栽培方法や熟成方法を見直し、これまでの技術を大幅に改良した結果、10年もしないうちに品質が回復し、マルゴーは再び名声を取り戻しました。
1980年にメンツェロプーロス氏は他界しましたが、その後は娘のコリーヌ夫妻と総支配人である今は亡きポール・ポンタリエ氏によって運営され、世界最高品質のワインを生み出し続けています。
シャトー・マルゴーのこだわり
シャトー・マルゴーでは、ブドウの栽培や醸造などに大きなこだわりを持っています。
マルゴーのブドウ畑は標高や気象条件などがうまく作用し霜害を受けることはほぼありませんが、白ブドウの畑に関しては霜害を受けることもあるため、霜が降りている間は明け方まで散水を継続しています。
畑作業には機械も導入していますが、人の手による伝統的な方法を主体としています。
最高級なワインをつくり出すブドウを育てるには人による細かい作業は欠かせないと考えています。新しい技術も取り入れながら、馬での耕作なども必要に応じて行っています。
殺虫剤を一切使わないで有機肥料を用いるのも、マルゴーの大きなこだわりです。
醸造では、ボルドーとコニャック地方の樽職人から毎年オーク材の樽を購入して使用しています。木樽を使うことによって木目から微量の空気が液中に溶け込み、それがワインの色素を安定させ、タンニンがまろやかでやわらかいワインに仕上がるのです。