[お酒の紹介]
2024年07月19日
【カリラ】有名なアイラモルト
概要
ジョニーウォーカーのキーモルトとして有名なアイラモルトです。カリラは、アイラ島で作られるシングルモルトウイスキーです。その名前は「Caol(海峡)」と「Ila(アイラ島)」から来ており、「アイラ海峡」という意味を持っています。アイラ島にはボウモア、ラフロイグ、ラガヴーリンなどの有名な蒸溜所があり、その中でもカリラは年間660万リットルを生産しており、アイラ島で最大の生産量を誇ります。元々、カリラのウイスキーはジョニーウォーカーなどのブレンド用の原酒として使用されており、生産量の95%がそちらに提供されていました。そのため、シングルモルトウイスキーとしてのリリースは非常に少なく、手に入りにくいものでした。しかし、2002年にリリースされた「ヒドゥンモルト」シリーズの12年、18年、カスクストレングスが非常に高い評価を受け、その後は比較的手頃な価格で購入できるようになりました。現在では、アイラモルトの人気の高まりにより、カリラは生産量の15%をシングルモルト用として製造していると言われています。価格は安ければ2万円台〜4万円台です。ボルラーズからのリリースも多い蒸留所ですが、近年は人気が高まり価格も上がっています。
発祥と歴史
カリラ蒸溜所は1846年にヘクター・ヘンダーソンによって設立されました。その後、何度も買収を経て1920年にDCLの傘下となり、安定しました。その後も戦争による操業停止を繰り返しながら経営を続け、1972年から1974年にかけて熟成庫以外の全ての施設を大規模改装しました。この時、ポットスチルの数が6基に増設されました。1986年にはギネスに買収され、1997年にはギネスとグランド・メトロポリタンの合併によりディアジオ社(Diageo)が誕生しました。それ以来、カリラ蒸溜所は現在に至るまでディアジオの傘下で製造を続けています。
製造方法
カリラ蒸溜所の年間生産量は650万リットル以上で、スコッチ業界で10番目の規模です。ディアジオ社のブレンデッドウイスキーや他社への原酒提供のため、これほどの生産量が必要です。麦芽はポートエレン産で、ピートのフェノール値は34〜38ppm程度。ラガヴーリンと同じリキッドイーストを使用し、オレゴンパイン製とステンレス製の発酵槽で55〜58時間発酵させます。ポットスチルは初溜と再溜が各3基ずつあり、ストレートヘッドの形状がカリラの軽やかな風味に影響しています。仕込み水はピート層を通ったロッホ・ナム・バン湖の湧水を使用しています。
ラインナップ
●カリラ12年:余韻はスパイシーで流木が焼けたあとのような余韻。カリラ初心者におすすめ
●カリラ18年:年に1度数量限定リリースされる希少なボトル。12年と比べるとピート香が軽く、よりフルーティ。
●カリラ25年:2010年9月に14,000本限定でリリースされたボトル。炭で焦がしたブラウンシュガー、甘くてスパイシーな香り
その他に、カリラモッホ、カリラ カスクストレングス、カリラ ディスティラーズエディションなどもあります。