[お酒の紹介]
2024年07月26日
【厚岸 ニューボーンシリーズ】複雑で深みがあるウィスキー
厚岸蒸留所
厚岸蒸溜所は、北海道厚岸町に位置しています。この町はウイスキー製造に理想的な環境を提供しており、ミズナラの森に降る雨は清澄な川を形成し、ピート層を通過してウイスキー製造に不可欠な水となります。バーボンやシェリー樽に加え、希少なミズナラ樽を使用することで、独特の香りや風味を生み出し、ウイスキーに特有の個性を与えています。
また、この地域はスコットランドのアイラ島に似ており、一日の中で気温や天候が大きく変化する環境です。海霧が潮風に乗って蒸溜所に達し、モルトの熟成を深める助けとなります。さらに、本場スコットランドのフォーサイス社製のポットスチルを導入しており、蒸留機器のみならず施設全体の設計もフォーサイス社の職人によって手がけられています。これにより、スコットランドの伝統的なウイスキー製造の要素が厚岸で再現されています。
ニューボーンとは
厚岸蒸溜所は、アイラ島のようにヘビリーピーテッド麦芽を使用したスモーキーなモルトです。しかし、2018年2月27日にリリースされた初のニューボーンウイスキーは、ノンピート麦芽を使用し、バーボン樽で5ヶ月から14ヶ月熟成させた原酒でした。これは、技術提携をしているVW社の指導によるもので、まずノンピートの原酒で技術を磨き、品質の向上を確認した後、満を持してピーテッドモルトで仕込むようにという方針があったためです。厚岸蒸溜所の基礎的な実力を愛好家に判断していただき、忌憚のないご意見を伺い、今後の原酒設計の参考にしたいと立崎氏は述べています。
特徴
厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 1 バーボン樽ノンピート(2018/2/27発売)
バーボン樽で5〜14ヶ月熟成させたノンピートモルト原酒をブレンドし、第1弾のシングルモルトウイスキーが完成しました。樽出し原酒に近い風味を楽しんでいただくために、アルコール度数は高めの60度に設定されています。
厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 2バーボン樽ピーテッド(2018/8/28発売)
バーボン樽で8〜17ヶ月熟成させたピーテッドモルト原酒をブレンドしたものです。カスクストレングスに近いアルコール度数58%で瓶詰めされた、フェノール値50ppmのへビリーピーテッド原酒のみをブレンドしたピーテッドモルトです。この泥炭はどこでも採れるわけではなく、スコットランドのような気温が低い湿地帯で良く採れます。しかし、北海道厚岸もスコットランドに似た気候を持ち、良質な泥炭が採取できるとされています。
その後の2年間で、ニューボーンのバリエーションが3回発表されました。これにはピーテッドやミズナラ樽などが含まれます。これらのバリエーションは、厚岸蒸溜所の創成期を象徴する商品であり、Foundations Seriesと名付けられました。
厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 3ミズナラ(2019/3/5発売)
柑橘のアロマを含んだ複雑な香りの中に、ミズナラ由来のオリエンタルな風味をもつ、これまでにないニューボーンです。 柑橘類などが混じった濃厚な風味に、ミズナラ特有の濃密な香りに酔いしれる至極の逸品。柑橘のアロマを含んだ複雑な香りの中に、ミズナラ由来のオリエンタルな風味を持つ、新しいタイプのニューボーンです。ミズナラ樽はお香のような独特の香りがつくとされ、ウイスキー愛好家に人気があります。
厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 4ブレンデッド(2019/8/29発売)
シェリー樽などで13〜30ヶ月熟成させたモルト&グレーンのブレンデッドウイスキーです。配合の60%以上を占めるモルトは、厚岸蒸溜所で蒸溜・熟成された原酒のみを使用しています。グレーンについては、スコットランド産のニューメイクを厚岸蒸溜所で樽詰し、厚岸の環境下で熟成させた原酒を使用しています。モルトのうち50%以上はシェリー樽熟成原酒を、5%以上は北海道産の大麦麦芽(りょうふう)を使用しています。北海道の大地を感じながら、ゆったりとしたリラックスタイムを楽しんでいただける風味に仕上げました。