[お酒の紹介]
2024年08月31日
【五粮液】中国最古の白酒
五粮液とは
五粮液(ウーリャンイエ)は、中国の有名な白酒(バイチュウ)ブランドで、特に高級な酒として知られています。四川省宜賓市にある五粮液グループによって製造されており、その歴史は古く、伝統的な製法を受け継いでいます。
五粮液は、中国国内だけでなく、海外でも高い評価を受けており、贈答品や特別な場面で飲まれることが多い酒です。
五粮液の特徴
五粮液の特徴は多様な原料、複雑で深い風味、高いアルコール度数、そして伝統的な製法にあります。五粮液は、高粱、米、小麦、トウモロコシ、もち米の五種類の穀物を使用しており、この多様な原料が豊かな風味を生み出しています。味わいは、甘味、酸味、苦味、辛味、うま味が調和した複雑さがあり、まろやかな飲み口と長い余韻が特徴です。また、アルコール度数は40〜50%以上と高めでありながら、滑らかでバランスの取れた味わいが楽しめます。
五粮液の歴史
五粮液は、中国を代表する高級白酒で、その起源は唐代(618年 - 907年)にまでさかのぼります。当時、様々な穀物を使った発酵技術が確立され、これが五粮液の基礎となりました。宋代から元代(960年 - 1368年)にかけて、技術がさらに発展し、「杂粮酒(ザリャンジウ)」として広く知られるようになりました。明代(1368年 - 1644年)には、五種類の穀物を使った製法が確立され、「五粮液」という名前が定着しました。これは、複雑で豊かな風味を持つ酒として高く評価されるようになったためです。
清代(1644年 - 1912年)には、五粮液は中国全土で高級酒として広まり、特に宜賓市での生産が盛んになりました。20世紀初頭には生産の近代化が進み、品質管理も強化されました。1959年に四川省宜賓市で設立された五粮液グループが、伝統的な製法を守りながらも現代技術を導入し、品質と生産量の向上を図りました。その結果、五粮液は国内外で高い評価を受け、世界的なブランドとしての地位を確立しました。
五粮液の歴史は、単なる酒造りの歴史にとどまらず、中国の文化や伝統、そして技術の進化を反映したものとなっています。