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[お酒の紹介]

2024年10月04日

【ブッシュミルズ】アイリッシュウイスキー


概要


 ブッシュミルズ蒸留所がある北アイルランドのアントリム州は、1608年に領主サー・トーマス・フィリップスがイングランド王ジェームズ1世(スコットランド王ジェームズ6世)から蒸留免許を与えられた、歴史的な地域です。ブッシュミルズは「世界最古のウイスキー蒸留所」として知られていますが、当時「ブッシュミルズ」という名前の蒸留所があった記録はなく、正確には「世界最古の蒸留免許が与えられた土地にある蒸留所」といえます。
 現在の蒸留所は1784年に建設されましたが、それ以前の1743年には密造の記録も残っています。1885年に火災で創業当初の建物が焼失したものの、直後にスコットランドの著名な建築家チャールズ・ドイグによって再建され、アイリッシュウイスキーとしては珍しいシングルモルト蒸留所となりました。
 1923年にベルファストの酒商サミュエル・W・ボンドが買収し、その後1972年にはIDG(アイリッシュ・ディスティラーズ・グループ)の一員に。現在は、テキーラで有名なホセクエルボの親会社プロキシモスピリッツが所有しています。
 ブッシュミルズは麦芽100%のモルトウイスキーを生産していますが、スコッチとは異なりピートを使わず、アイリッシュウイスキーの伝統である3回蒸留を忠実に守っています。売り上げでは、ジェムソンやタラモアデューに次ぐアイリッシュウイスキー第3位であり、2022年には初めて年間販売数が100万ケースを超えました。

種類


 ●ブッシュミルズ:ブッシュミルズのスタンダードなボトル「ホワイトブッシュ」は、初心者におすすめの一品です。モルト原酒とグレーン原酒をブレンドしており、口当たりが滑らかで、フレッシュな果実の風味が特徴です。ほのかに感じるバニラやキャラメルの甘い香りも魅力です。ストレートやロックはもちろん、苦手な方には水割りやハイボールもおすすめ。初めての方はぜひ試してみてください。
 ●ブラックブッシュ:このウイスキーは、オロロソシェリー樽とバーボン樽で最長7年間熟成されたモルト原酒80%をベースに、香り豊かなグレーンウイスキーを少量ブレンドしています。長期熟成による深い香りと軽やかなスパイシーさが特徴で、シェリー樽由来のほのかな甘みも楽しめます。余韻には甘さが長く残り、後味が豊かです。ストレートやロックで濃厚な味わいを楽しむのがおすすめですが、ハイボールにしても風味が際立ちます。
 ●ブッシュミルズ10年:このシングルモルトウイスキーは、バーボン樽で10年以上熟成された原酒を使用し、ライトな飲み口が特徴です。フルーティーな味わいとスパイシーさに加え、バーボン樽由来のハチミツのような甘い香りも魅力です。さらに、チョコレートのニュアンスが心地よく舌に広がり、豊かな味わいが楽しめます。後味はスッキリとしており、ドライな余韻が特徴です。ストレートやロックはもちろん、ハイボールや水割りでも風味の変化を楽しめるウイスキーです。
 ●ブッシュミルズ12年:このシングルモルトウイスキーは、シェリー樽、バーボン樽、ワイン樽で合計12年以上熟成された原酒を使用しており、複雑な味わいがバランスよく調和しています。濃厚で深いコクを楽しむことができ、ドライフルーツやアップルパイの甘く香ばしい香りにスパイスのニュアンスが加わります。ハチミツのような優しい甘さと、熟した果実の濃厚な甘みが感じられ、バニラ、ナッツ、キャラメルといった複雑な風味が見事に調和しています。

おすすめの飲み方


 ブッシュミルズは、スコッチやバーボンと比べてクセが少なく、ストレートやロックで独特の風味と深いコクを楽しむのに最適です。アルコール度数が高いお酒が苦手な方には、水割りやハイボールでスッキリとした爽快感を味わうのもおすすめです。また、アイリッシュコーヒーなどのカクテルベースとしてもぴったりで、ブッシュミルズの甘さやコクが引き立ちます。多様な楽しみ方ができるウイスキーです!

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