山崎のファンでウイスキーが好きだった私の父。新商品が発売されると聞けば必ず予約していましたが、抽選で外れてばかり。当選したのは2度か3度ではないでしょうか。
お酒の価値が分からない私や母にとってウイスキーの購入が抽選であること、応募する人がそれだけ多いことが理解できませんでした。
「山崎」が単なるウイスキーの銘柄を超えた価値あるブランドであることを知ったのはずっと先のことだったのです。それは私が外資系の会社に就職し、外国からのお客様との会食の場でウイスキーの話が出た時のこと。
食後にウイスキーが飲みたいと言ったベルギーからのお客様は大の山崎好きでした。ヨーロッパのお客様なのでスコッチウイスキーを召し上がると思いきや、以前に日本のバーで山崎を飲んでからは山崎が好きになり、帰国されてからも山崎が飲める現地のバーに行くとのこと。
「たまにしか飲まないからこそ好きなウイスキーを堪能したい」という考え方で、金額が少し高いのも気にしないそうです。日本のバーでも安くないのは知っていましたので外国で飲む時は尚更でしょう。
自分にウイスキーの知識があればお客様との会話がもっと盛り上がっただろうと残念で、亡くなった父から聞いておけばよかったと思いました。
業界的にお酒好きな方が多く、ウイスキー愛好家も多いことから山崎の人気を少しずつ実感し、海外にも数多くのファンがいることを知ったのです。
好きな芸術家のことを語るように好きなボトルの生い立ちや味わいなどについて話す人を見ていると山崎に興味が湧き、父が残した山崎を私も口にするように。
開栓した飲みかけのボトルが4本あり、それを処分せずに置いていたのです。そして、1本残っている未開封のボトルが箱入りのミズナラ2014でした。
抽選に当選した限定商品ですが、買取店でどのくらいの価値があるのか知りたくなり横浜のお酒買取店へ写メを送り査定をお願いするとすぐに返信が来てその額にびっくり！お宝を残してくれた父に感謝していますし、母と相談してベストなタイミングで買取に出そうと思います。